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テレワークにより決算業務が遅れてしまい、定時株主総会で計算書類の提出や事業報告を延期可能か

 新たにテレワーク(リモートワーク)を導入しようとする事業者や、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて急いでテレワークを導入したものの、導入について十分な検討をする時間がなかった事業者向けに、テレワークに伴って生じうる人事評価・労務・法務・情報セキュリティに関する問題点を簡単に記載致します。今回は、テレワーク導入にあたって、テレワークにより決算業務が遅れてしまい、定時株主総会で計算書類の提出や事業報告を延期可能かをご紹介致します。



決算の延期と計算書類等の報告義務


 金融庁では、有価法権宝庫k書・四半期報告書などの提出期限について9月末まで一律に延長しており(令和2年4月17付内閣府令37号)、各者においても、決算の公表期限も当分延期することが出来ることとされています。(新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査及び株主総会の対応について」)。

しかし、取締役は事業報告と計算書類を定時株主総会に提出し(会社法第38条1項)、事業報告の内容を報告する義務があります(同条3項)。この義務は変更ができないため、定時株主総会自体を延期するか、定時株主総会で続行の決議をする必要があります。

 

定時株主総会の継続会


定時株主総会を例年通りの時期に開催する場合で、定時株主総会までに決算が確定しないために計算書類等の提出・報告ができないときは、定時株主総会において、定時株主総会自体を延長する(複数回に分けて開催する)継続会の決議をする必要があります(同法第317条)。なお、当初の定時株主総会の開催時点では継続会の開催時期の見通しが立たないことも考えられますので、開催の時期と場所の決定を議長(多くの場合は代表取締役)に一任する決議も許容されます(金融庁・法務省・経済産業省「継続会(会社法317条)について」)。

コラム

定時株主総会と役員の任期

 人気の末尾が定時株主総会の終結の時までとされている取締役、会計参与、監査役、会計監査人の任期は、定時株主総会が適切に延期されている限りは、延期された定時株主疎開の終結時までとなります。一方、継続会(会社法317条)へ計算書類等の報告・承認を繰り越した場合、継続会は当初の定時株主総会と一体として一つの定時株主総会と法的には評価されるため、当初の定時株主総会で役員選任があった場合でも、継続会が集結するまでは任期が継続することとなります(法務省「商業・法人登記事務に関するQ&A」Q2)。

ただし、計算書類等の報告・承認を目的としない株主総会(定時株主総会でない株主総会)を、本来の定時株主総会の開催時期に開催して役員の選任を決議した場合は、定時株主総会の開催の開催・終結を待たずに当該株主総会の終結時に満了するので、注意が必要です(「商業・法人登記事務に関するQ&A」Q3)。

 

まとめ


 上記までにご紹介致しました通り、定時株主総会での計算書類等の提出・報告義務自体は延期できません。定時株主総会自体を延期するか、続行の決議をする必要があります。

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