バックオフィスとは、経理、会計、総務、庶務、人事など、セールスや顧客対応などを行う営業部門やマーケティング部門などを後方支援する部署や業務のことです。 売り上げには直接関わりがないが、会社の円滑な運営に欠かすことができない業務です。
さて、総務部は、数ある部署の中でも社内における目的や意義が見えにくい職種かもしれません。しかし、総務の本質をとらえることができれば、とてもやりがいのある仕事だということが分かるはず。ここでは、総務の役割や業務内容についてご紹介致します。
総務の仕事内容とは
そもそも、総務の役割って？
総務部は経営陣も含めた社内のすべての部署と関係を持つ、社内で唯一の存在であることも。社内全体を見渡し、疎遠になりがちな経営陣と現場・部署と部署をつなぎ、社員全員を経営陣の目指す目標に向かわせることが、総務部の使命です。具体的には、会社組織全体を円滑に動かすために、さまざまな業務を担当します。ファイリング、備品管理、会議や社内イベントの企画運営、電話対応、来客対応、秘書業務、庶務など「会社を運営していくうえで欠かせない業務でありながら担当部署がない業務」のすべてが総務の担当領域となります。
総務が目指すのは「会社全体のレベルアップ」です。
総務の仕事内容ってどんなものがある？
会社により、若干の違いはございますが、主に下記の業務を担当致します。
①機器・備品管理
社内の備品であるパソコンやプリンターのような機器の個数・状態を把握し、定期的なメンテナンスの依頼、故障したときの修理の依頼を行います。また、会社で必要な備品の管理も行います。ボールペンなどの文房具やプリンターのトナーなどの在庫を把握し、なくなる前に発注します。その他、椅子、机などのオフィス家具の数や状態を記録し、古くなった場合は新しいものを発注します。
②施設管理
清掃業者の依頼や照明・空調の調節、防災設備の管理を行います。また、会社がオフィスビルに入っている場合、ビル自体の防災訓練やエレベーターの点検に協力する必要があります。また、事務所移転等の際にはオフィスレイアウトを考え、従業員の皆様にとって働きやすく、モチベーションアップや通勤しやすい等今までより魅力的なオフィスのレイアウトにする必要があります。
③文書管理
文書管理も総務の大切な仕事です。文書には保管期限があるものも多いですので、それをしっかりと理解して季節な対応が求められます。また、備品・機器を発注する際の文書、会議で使う資料、社内イベントのお知らせなどを作成します。また、他の部署で作成された書類を種類別・日付別にまとめ、いつでもすぐに参照できるように管理します。
④株主総会・取締役会の事務局
株主総会や取締役会の事務局運営や必要な書類作成も行います。また、総会当日は議長の進行補助をして、終了後には議事録の作成も行います。取締役会でも同様に必要資料の準備や議事録作成など運営全般を担当します。
⑤社内行事の企画・運営
社内行事の企画・運営も総務が担当します。社内行事には入社式・社員総会・社員旅行・忘年会などがあります。行事参加者の名簿作成やスケジュール調整、予算作成、会場の予約など、イベントがスムーズに進行するためのさまざまな仕事をこなす必要があります。
従業員の皆様の交流を目的とすることが多く、できる限り全員に楽しんでいただけるけるよう全体に気配りを行ったり、今回不参加の方は何が理由なのかを把握することで、参加者が著しく偏ることがないよう次回以降の開催で要検討するなど周りへの配慮が必要です。
⑥安全衛生管理
労働者の健康の管理も総務の重要な仕事となります。労働者に健康面での異常がないかどうかを知るためにも、健康診断の日程を調整して受診率を向上させ、未受診者をどれだけ減らすことが出来るかや、長時間労働、パワハラ等のハラスメントがが発生していないか等の労働環境の整備が必要です。
⑦社内・社外広報の発行
社内報や社外報の発行をすることもあります。社内報では、社内行事や従業員紹介、社長メッセージ、福利厚生制度など、社員にとって有益な情報や部署を越えて共有したい内容などを企画・作成します。また、社外報では、自社の商品やサービスを紹介するPR誌や就活生などに向けた会社案内なども作成します。なるべく社内を見える化し、社内の良い悪いを見せることで悪いところの改善案に繋げたり、良いところを周知し、従業員の会社についての理解度を深めることにも繋がるとても重要な業務となります。
⑧ホームページの管理
総務部では、会社のホームページの管理も行います。情報が古くなっていないかの確認や、各部署と連携をとり、自社のホームページへ寄せられた問い合わせの対応なども行います。
時代に合わせより魅力的なホームページを作成することは採用活動にも繋がりますので、会社本位のホームページではなく、どんな人に見てもらい、どんな感情になってほしいのかなどをイメージし、自社のアピールに繋げましょう。
⑨福利厚生業務
総務では、従業員やその家族の福利厚生に関わる業務も担当します。休暇制度、育児・介護を行う社員を支援する制度、人間ドックの費用補助など、会社によってさまざまな福利厚生があり、社員寮や保養施設といった施設管理など行う場合もあります。
以上がざっくりとした総務の仕事内容です。
企業の大小により、上記業務以外にも総務が社会保険の管理を行っていたり、法務についても担当していたりと幅広い業務を担当している場合もございます。
総務は、常に全社を見渡し、会社全体を最適化することを求められる職種です。自分やどこか特定の部署（花形部門など）をひいき目に見れば、全社に通じる施策を打ち出すことができません。それどころか会社に余計なひずみを生じさせてしまいます。集まる情報を客観的に分析し、常に「会社にとって何が大切か」という視点に立ち、公正に業務を進めることが重要です。