日本では少子高齢化が進み、多くの外国人が働き手として日本にやってきています。多様化が急速に進み、言語の壁、文化の壁、世代の壁と問題は複雑に絡み合い、正しい答えを見つけるのが困難になってきています。そんな未来に備えて、今回はデザイン思考とは何かについて基本的なところをご紹介を致します。
デザイン思考とは
デザイン思考とは、人々が持つ本当の問題を解決するための考え方です。どんな立場の人でもデザイン思考は役に立ちます。現代では新しい情報が毎日のように現れ、私たちの周りは日々たくさんのテクノロジーや新しいサービスに溢れています。人間の行動は。新しいサービスを受け入れることによって変化しており、私たちは常に「人々は何か困っていないか、不便を感じることを改善できないか」と考える必要があります。
もし、あなたが人々の問題を解決するために何かをデザインしたいのであれば、最初に人々を理解する必要があります。デザイン思考はそのための正しい方法論であり、このプロセスを実施する上で役立つ考え方といえます。
「デザイン」の意味
デザイン思考というと、デザイナーのための思考法とイメージされると思いますが、実はそうではありません。
日本で「デザイン」という言葉はグラフィックデザインやビジュアルデザインといった「外観を良くする、美しく整える」という意味で使われることが多いと思います。デザイン思考は英語の「Design Thinking」を日本語にしたものですが、このときのDesignという単語は「設計する」という意味で用いられており、外観を整えることは一部分にすぎません。
つまりデザイン思考とは、「(問題を解決する方法を)設計(Dsign)するための考え方(Thinking)」と捉えると腑に落ちるのではないでしょうか。
「考え方と」「方程式」の違い
デザイン思考は「考え方」であって「方程式」や「英単語」といった、「ある問題に対する決まった解き方」とは異なるということです。
つまり、デザイン思考を使うタイミングは、特定の問題が出た場合ではなく、普段からデザイン思考の考え方をベースに、自分なりのアレンジを加えて問題解決に用いるということが重要となります。
デザイン思考のプロセス
デザイン思考のプロセスについて記載していきます。デザイン思考のプロセスは、
- 共感(Empathize)
- 定義(Define)
- アイディア(Ideate)
- プロトタイピング(Prototype)
- テスト(Test)
上記の5つのステップを生きつつ戻りつつしながら進みます。
但し、これは基本的なデザイン思考の例であり、各プロジェクトに合わせてアレンジして使います。そしてこれらのプロセスは、①→⑤へ一直線に進むわけではありません。③アイディアプロセスまで進んでも良い解決方法が見つからない場合は問題定義や共感のプロセスに戻ることもありますし、テスト結果が上手くいかなければ、プロトタイプの作り直しやそもそもの問題定義を見直すこともあります。
デザイン思考は一直線の方法論ではないというのが、非常に重要なポイントです。
つまり、デザイン思考には決まった形のフレームワークがあるわけではなく、シチュエーションに応じて自分が使えるように理解し、応用しなく手はならないということです。
まとめ
今回は、デザイン思考についてご紹介しました。現代でインパクトを残せすようなビジネスをするためには、ユーザーの課題を徹底的に深堀するユーザー視点を持つことと、プロセスが大切です。
デザイン思考は、私たちが活用できるツールだと捉えてみてください。そしてデザイン思考を用いて解決できる問題がないか、サービスであればユーザーについて、組織であれば社員について、「何が問題で、どうすればよくできるのか」というところから考えてみましょう。