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【テレワークの計画策定】スモールスタートやテストを効果的に行うためにどうすればいい?

 新たにテレワーク(リモートワーク)を導入しようとする事業者や、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて急いでテレワークを導入したものの、導入について十分な検討をする時間がなかった事業者向けに、テレワークに伴って生じうる人事評価・労務・法務・情報セキュリティに関する問題点を簡単に記載致します。今回は、テレワーク導入にあたって、スモールスタートやテストを効果的に行うためにはについてご紹介致します。

 

スモールスタートやテストを行う目的


そもそもスモールスタートやテストを行う目的は、現状の課題を把握しそれらを本番までに修正することです。事前に評価観点と目標値を設定したうえで、スモールスタートやテストを通じて従業員から評価結果を収集することで、より充実した振り返りを行うことができます。

 

テレワークの効果を評価するための観点


総務省発行の「情報システム担当者のためのテレワーク導入手順書」(以下、「導入手順書」)では、テレワークの効果について評価を行うための観点を例示しています。これらの観点を参考にしながら自社がテレワークを行う目的を明確化し、テストを通じて達成状況についてのフィードバックを従業員から受けるのがいいでしょう。

 

フィードバックの効果と注意点


テストやそのフィードバック収集を通じて達成できる副次的な効果として、従業員が「不満は申し出れば解消してくれる」と認識してくれることがあります。従業員がそのように認識することにより、主体性をより強く喚起することが出来ます。

一方、アンケート等によるフィードバックの収集は回答である従業員の負担にもなります。総務省の資料ではテレワークの効果を評価する観点が数多く挙げられていますが、より優先順位の高い三つの項目に限定するなどして、ここで取り上げる評価観点を必要な範囲に限定することが重要です。

項目 観点
顧客対応 顧客対応回数・時間、顧客訪問回数・時間
情報処理力 新規契約獲得数、顧客維持件数
伝票などの処理件数、企画書・報告書の作成件数・時間
プログラムの作成件数・時間、データ処理数・処理時間
問合せの処理数・処理時間
長時間労働 所定外労働時間数(減少)
オフィスコスト オフィス面積、オフィス賃貸料、オフィス付随費用
紙の消費量(削減量)、電気代、コピー費用、オフィス改修コスト
移動コスト 移動時間、移動交通量(通勤、主張等)
ICTコスト PC,タブレット等情報機器コスト、ネットワークコスト、クラウド等各種サービス費、ICT保守・運用コスト
人材確保・育成コスト 新規採用の応募者数・質、離職者数

量的評価の観点(総務省「導入手順書」)

項目 観点
業務改革 知識・情報の共有、無駄な仕事の削減、ワークフロー
パフォーマンス 業務評価、顧客満足度の向上
コミュニケーション 上司・同僚・部下とのコミュニケーションや会議の質
ワークの質 仕事のやりゃすさ、モチベーション、会社に対するロイヤリティ、自律性
生活の質 家庭生活(育児・介護等)、個人生活(自己啓発等)、社会生活(地域活動等)、健康の維持(睡眠時間等)
全体評価 総合的な満足度、会社に対する満足度、仕事に対する満足度、ワークライフバランスの実現

量的評価の観点(総務省「導入手順書」)

 

まとめ


 上記までにご紹介致しました通り、テレワークを実施については情報セキュリティについて頭を抱える方も多いのではないでしょうか。企業はテレワークの情報セキュリティへの対応が必要となります。テレワークの推進には、通常時とテレワーク時の環境の違いを説明し、理解を得た上で規律することが重要です。業務の情報セキュリティなどに気を付けた上でテレワークを推進していきましょう。

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