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月次業績管理についてご紹介~業績分析~

経理や財務の部署に所属すると、様々な業務が出てきます。「決算」と聞くと、一年に一度行う「年次決算」を連想される方が多いかもしれません。その年次決算と同様に重要なのが「月次決算」です。中小企業において、すでに月次決算を実施している企業は少なくありません。しかし一方で、「毎月の決算業務は手間がかかるだけで面倒」という経営者や担当者の声も聞かれます。そもそも、月次決算は何のために行い、何に活かせるのでしょうか? どうすれば「面倒」なく業務を進められるでしょうか?そこで今回は月次業績管理の業績分析についてご紹介を致します。

業績分析

予算対比資料の作成

①予算対比資料の目的

年度予算を月次に展開し、月次決算の段階で予算(予想)の数字が達成できているかを確認し、年度予算が達成できるかどうかの検討を行います。

月次で予算(予想)の達成が出来ていない場合、その差異を分析し、翌月以降において対策を立てたり、年度予算の修正をしたりします。

②予算対比資料の作成

月次で作成した財務諸表をもとに、予算と月次実績を比較した表を作成します。増減額のほか、達成率をきさいすると、分析がしやすくなります。

会社全体の表を作成し、必要に応じて部門別や科目別の実績対比表を作成します

また、資金収支計画についても、予算と実績を比較し、予算よりも収支が悪化している場合などは、資金の手当てが必要かどうかの検討を行います。

前年対比資料の作成

①前年対比資料の目的

当期の実績と前年同月との比較を行い、冬季における営業状態の変化や営業成績を悪化させている原因等を分析するために作成されます。

②前年対比資料の作成

前年のデータを参考に、当期実績と全同月実績を比較した表を作成します。

対前年同期比の比率が大きいものについて、予想していた変化なのか等の内容の分析を行います。

月次業績の報告

役員会や経営会議などにおいて、月次業績の報告をします。経営者が経営判断を正確に行えるように、明確に分かりやすく説明する必要があります。

予算実績の前年同期比較表例

実績 予算 差額 予算
比率
前年
同月
増減額 前期
比率
売上高 100 80 20 125% 70 30 143%
営業利益 20 15 5 133% 14 6 143%
経常利益 15 10 5 150% 11 4 136%

予算の見直し

予算(予想)と実績に差額がある場合には、差額の内容について分析を行います。分析の結果、必要に応じて予算の見直しを行います。

予算の見直しは、見直すべき部分の根拠を確認したうえで、関係部署へのヒアリングを行い、集積計画を策定します。

修正計画を策定した場合には、その修正後の計画が達成可能であるかどうかの実現性を検証する必要があります。

ワンポイント

予算とは

会社が事業年度の開始にあたり、売上や経費などの計画を立て、その事業年度の利益予想をすることを言います。

上場会社等は、決算発表において、良く事業年度の予想数値を発表していますので、予算と実績の管理は非常に重要なものとなります。

 

まとめ

以上のように、初めて月次決算を行う場合は、業務の流れに慣れるまでは大変かもしれません。しかし、一度行えば、業績の現状把握やスピーディーな経営判断など多くのメリットを得られます。そしてそれは、今後の企業発展に大きく役立つものになります。
各部署のコミュニケーションをより密にし、情報共有や必要書類収集のスピードアップを図りながら、経営の健全・安定化に繋がる“意味のある月次決算”に取り組んでみてください。

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